占い研究会

霊感占い

 なんら体系的な思想や信仰を持たずに、持って生まれた霊感を使って占うことができるというのが霊感占いです。この霊感占いは、疑似統計学的要素も、疑似科学的要素も持たないこともあって、信じる人と信じない人がはっきり分かれる占いです。もしくは、何らかの占術の方法を持っていても、リーディングなどに霊感による解釈を含める場合も、霊感占いと称する場合があります。これは、なんとなく霊感のない占い師より、霊感があった方が当たりやすいイメージになるからでしょうか?

 多くの人が全く持っていない霊感がその占いの基本となるものですから、目に見えるものが何もありません。そのため、心理学を応用したカウンセリング要素が強い物も多く、本当に霊感があるのかどうか、確認できないのが難しいところです。また、体系的に占いを学ぶ必要もないため、騙すつもりであれば誰でも始める事ができる、始めやすい詐欺商売でもあります。占われた人が満足する答えを用意しているだけなら、占いとしての質はともかく大きな問題にはなりません。ですが、霊感占いの中には悪質な詐欺や、宗教勧誘が混じっているのが大きな問題です。

 占いたいという気持ちが強い人は、その時に何らかの悩みやコンプレックスを抱えていて自分に自信がない状態であることも多い筈です。そんな精神状態の人を、さらに不安を煽って高額な商品を売りつけたり、時間制の占いで時間を引き延ばして延長料金を貰ったり、運気を上げるためにと宗教施設に誘ったりするわけです。
 もちろん霊感占いに限らず、占いを使った詐欺はありますが、最も多いのはこの霊感占いでしょう。もちろんこれは占う側に問題がある事も多く、他の占いで満足できない、自分の望む占い結果にはならない、占いにハマった状態の人が多いというのも、占いで騙されてしまう理由の一つです。

 目に見えないものや、スピリチュアルなものを信じるのは悪い事ではありません。ですが霊感占いには偽物も多いと心得て、ちょっとでもおかしいと感じたらすぐに手を引いた方が賢明です。