風水は学問か占いか
風水ブームで、黄色の財布はお金が溜まるとか、玄関に植物を飾ったり、鏡を置いたりするといい、などなど、様々な運気アップの方法が紹介されていますね。この風水、意識している人は多いものの、実際風水とはなんなのか、気にしている人がいないというのが現状です。
風水はそもそも中国で起こった思想で、「気」の流れを正しく整えることを目的にした考え方です。もともとは、気の流れが良い場所を探すことが風水の目的でした。この考え方が日本に伝わり、やがて陰陽師という役職が誕生します。
江戸や京都などは、この風水を元にして都市設計がなされています。ただし日本に伝わって独自の進化を遂げたために、本来の中国で生み出された風水と、日本での風水には違いがあり、日本は九星気学による方角の吉凶が強く現れています。
風水は自然と協調し、調和することが目的ですから、一種の環境学ともいえる側面を持っていて、人間の経験則によって生み出されたものです。なんとなく見ていて不安な気持ちになる景色などは、風水では凶とされるものですから、理解しやすいと言うのが、風水が学問であるといわれて、納得してしまう人も多い理由です。不安定なものは、気の流れが悪く、見る人にとってもバランスを欠いたものとして移りますから、基本的な部分が理解しやすいため、風水はブームとも言えるほど広まったのでしょう。
ですが最近風水を名乗るものは、家相学と混ぜこぜ、もしくは家相学そのものだったりすることもあれば、日本で発展した九星気学を風水占いとして、運勢占いを行っている場合もあります。これらはもともと風水を元にして発展したものだからなのですが、そのため中国での風水とは全く異なる結果になることもあるのです。