古代文明と占い
すでに滅びた古代文明でも、占いが行われていました。もともと占いは、暦と天文学によって作り出された、未来を読むためのものです。ですから暦を使っていた文明は、多かれ少なかれ、占いや呪術的な面を持っているのです。
エジプト文明は、ナイル河を中心に形成され、農耕が行われていた文明です。また国民のほとんどが小作であったこともあり、測量や図形を作る技術が発展します。そして古代エジプトでは、ナイル河の氾濫時期を知るために太陽暦が作られ、予知のための占星が作られます。この頃はまだ占いは国家のためのもので、個人を占うものではありませんでした。それが、ローマ・ギリシャの文明では、明確に占星術に使い形が生み出されます。バビロニアと、エジプト占星術の影響を受けて個人を占うホロスコープが作られるようになります。占星術の祖はバビロニアの占星術とされていますが、それを体系化したのがこの文明です。
アメリカ大陸では、天文学的にも発展し高度な暦を使っていたメソアメリカ文明がありました。そしてこの文明は生贄があったことでも有名です。テオティワカン文明、マヤ文明、マヤ文明、アステカ帝国など、メソアメリカでは暦の発達と同時に太陽信仰が生まれ、生贄の儀式があったことでも有名です。この生贄は神に捧げるための呪術的な意味を持つものです。メソアメリカでは広く太陽がやがて終焉を迎える終末思想があり、その週末の日を先延ばしにするために生贄があげられました。宗教的な儀式によって、未来を変更可能なものにするという考え方が見て取れます。