占い研究会

占いの最終目的

 占いの目的はなんでしょう。特に占いに興味がない人でも、なんとなく目にする朝のテレビや新聞の占いで結果が良ければ、ちょっとうれしい気持ちになってきます。人を喜ばせるためのエンターテインメントの一種です。高いお金を払って、高い占い師に見てもらう人がいます。高いお金を払う人は、支払ったお金の分良い運勢が訪れることを期待します。占いの結果が凶であれば、心の底ではその凶運を覆す答えを欲しています。お小遣い程度で占ってくれる占いや、携帯やスマフォの占いをする人は、数多くの占いに手を出す人が多くなります。自分が期待した占い結果が出ないと不安になったり、この占いは当たらなかったけれど、次の占いは当たるかもと期待したり、そしてあわよくば良い運勢を期待しています。人生の一大転機を占いに頼ってしまう事もあります。いい結果が出れば、自分の本心は最初から分かっているわけですから期待値が高いとわかれば背中を押してもらう事ができます。占いは結局、いい答えになる事を期待して行うものなのです。

 ですが占いを提供する側は、全ての人に良い運がやってくるとお客さんを喜ばせることはできません。良くない結果が出ることもあるのが占いだからです。的中率や評判を気にする占い師は、ちょっと微妙な表現や、誰にでもあてはまるアドバイスが多くなってしまいます。

 こんな風に書くと占いが胡散臭く思えるかもしれませんが、占いはもともと当たるも八卦当たらぬも八卦、占いは楽しむためのものであって、人生を左右するような御大層なものではないと軽く考える人が多いので、それでも占いという商売は成り立っているのです。

 ですが、中には占いにのめり込んで、自分に心地いい結果しか出さない占いしか信じなくなる人もいます。一緒の洗脳に近い状態です。占いに対して依存人の強い人と、悪意のある占い者が組み合わさるととんでもない結果になってしまう事もあります。占い依存症になってしまうと、精神的に不安定になってしまう事もあり、騙されやすい、洗脳されやすい状態になってしまいます。高い開運グッズを買ってしまったり、酷い時には新興宗教にはめられたりする事さえあります。ネットでは出会い系サイトと同じ仕組みで、ポイントを購入させるために不安を煽るような内容のメールが一斉送信される事もあります。返信してポイントを購入すれば、絶好のチャンスが手に入る、もしくは大凶運を払うことができるというのがお約束です。

 悪い運勢も、自分の力で変えることはできますが、占いをしただけで、人生を変えることはできません。占いの目的は、良い運勢に変える事ではなく、その手がかりを知ることです。占いの目的を間違えないようにして下さいね。