占い研究会

占いとオカルト

 オカルトとは、よく夏になると幽霊屋敷や心霊写真などがオカルト特番として放映されます。オカルトとは、霊魂のことでしょうか? オカルトは神秘主義的なものを指し、ラテン語を語源とする隠されたものという意味です。目に見えないものすべてがオカルトというよりは、理解できないものがオカルトといった感じでしょうか。ニュートンが「万有引力」を発表した時には、他の科学者たちにオカルト扱いされたといいます。後にその法則が科学者たちに広く受け入れられると、今度は否定派の方が疑似科学になってしまいます。オカルトという言葉には広い意味がありますが、マイナーな考え方や、まだ証明されていない理論も含まれます。

 さて、占いですが、例えば占星術は、当初は天文学として発展したものです。ですが現在の天文学では、占星術はまったく扱うことは無くなりました。また、統計によるもの、経験則に基づいたものだから占いは根拠があるという主張もありますが、純粋に統計学的な統計を行って作られた数字が根拠ではありません。神秘主義の代名詞ともいえる錬金術は、当初は純粋な学問としての側面を持っており、オカルトよりは化学の象徴のようなニュートンも錬金術を学んだひとりです。当時の物理学者は、錬金術を行っている人は少なくありません。それが不老不死の薬を作り出すことや、無から生を生み出すような目的へと変化したために化学とは全くジャンルの異なる「オカルト」になってしまったのです。つまり、占いはそれを理解しない人、というよりは信じない人にとってはオカルトと呼ばれる事になります。

 ですが、占いを信じない、理解できないものはオカルトとしてまとめてしまう人たちも、仏滅を気にしたり、ゲンを担いだりしてしまう事があります。中には占いは信じないけれど、霊感があるという人もいますよね。目に見えないものを、信じたがる気質が、不思議と人間には残ってしまうようです。